咲くやこの花館熱帯花木室【トックリキワタ】

咲くやこの花館熱帯花木室【トックリキワタ】

sakuya konohana kan.

トックリキワタ

標準名:トックリキワタ (Chorisia speciosa St.-Hill)
原産地:南米ブラジル~アルゼンチン

■観察ポイント■
熱帯花木室以外に絶好の観察ポイント場所が2Fホール回廊よりガラス越しですが、真近に見えます!

■平成19年は11月初旬に、開花しました。

トックリキワタの花 トックリキワタの花

 パンヤ科の植物で、同科には熱帯果樹の王様「ドリアン」や星の王子様で有名な「バオバブの木」・日本の桐より軽く比重0.2以下なので模型飛行機の骨材にも使われている「バルサ」等が有ります。

南米ブラジル~アルゼンチンが原産地で熱帯落葉花木、樹高は10~20mぐらいです。
木肌は濃い緑をしており、幹は徳利型に肥大し、海に居るフジツボ状のトゲが多数付いており、花色はピンク~黄色に中心部が黄、白色が入る物や白花など、個体によって変異が有ります。
11月中旬頃から咲き出し、冬には長さ12cmぐらいの紡錘型の果実を付けます。

果実の中には長い綿状の繊維に包まれた種子が多数詰まっており、この繊維は手触りが、柔らかく・暖かいので、枕・クッション・救命胴衣の詰め物として利用されています。


トックリキワタは、自家不結果の性質を持っているので1本では結果しにくい特徴を持ちます。
本来乾燥期末の落葉状態で開花しますが、咲くやこの花館の様な温室で栽培している場合は葉が付いたまま開花します。
アルゼンチンでは現地名、palo(木)borracho(酒に酔った)による「酔っ払いの木」と呼ばれていますが語源は不明です。

熱帯花木室に植えられている「トックリキワタ」は花博当時に植え付けられ、現在樹高約12m・幹周り1.6m、花色はピンク色の美しい花が多数咲きます。
(以前に、より開花しやすい木の枝を接木しています)

トックリキワタの花トックリキワタの花

こちらにも情報が!

■酔っ払いの木の綿毛をご覧になれます。平成20年3月下旬

トックリキワタの実トックリキワタの綿毛果皮が落下し、種子を包む綿毛。





 2月ごろから実がたくさん付いていましたが、3月以降現在、果皮が割れ綿毛に包まれた種子が垂れ下がっています。
種子の綿毛は多くの場合、種子を外の環境(温度・湿度他)からの保護の為や、風による種子散布の為に綿毛を持つようになったと考えられています。

この綿毛は、種子の表皮細胞の一部が成長した種子毛繊維で、トックリキワタが属するパンヤ科の綿毛は、天然撚り(ひねり)が無くからまり難いので布にするには適していませんが、中空(繊維の中心が空洞)円筒状で非常に軽く、また柔らかいのでその特徴を生かし、布団綿・枕の詰め物や軽く浮力が大きいので救命胴衣、ブイの浮き材として重用されていました。


現在では、救命胴衣、ブイには発泡プラスティク・科学繊維や炭酸ガス等が使用されています。

また、花が美しいので街路樹として植樹されている所では、乾期になると裂開後のワタ毛が風に乗って運ばれて、溜まるのを集めて商売にする人がたくさんいたそうです。

種子を播いて育てる場合は、春に種子に付いている綿毛を取り除き、種子の一部を傷付けて(芽切り)播くと発芽します。

平成20年3月下旬のトックリキワタ平成20年3月下旬

トックリキワタの種インドネシアから導入した種子。