
↑オアフ島のヒビスクス・アーノッティアヌス。9月、ホノルルにほど近いコオラウ山脈の自然林を歩くと、たくさんの花が迎えてくれました。日当たりのよい斜面には樹高が10mになる株もあり、花に包まれたような気分になります。 |

↑ヒビスクス・アーノッティアヌス(アオイ科)
かすかに香りがあり、白と赤のコントラストが美しい花を咲かせます。「ホワイトオアフ ハイビスカス」の英名があります。
|
■大海原に浮かぶ世界で最も美しい島
ハワイ諸島をこのように称したのは、アメリカの文豪マーク・トゥェイン。火山の噴火活動によりできた海洋島で、最も近い北米大陸まで3800kmの距離があります。亜熱帯に属する穏やかな海洋性気候に恵まれ、4000mを越える高山もあることから生き物にとって多様な環境が用意されました。
このハワイに100万年以上の長い時間をかけて、約300種の植物が定着しました。鳥によって運ばれたり、風に乗ったり、海を渡ってくるものもありました。その後、孤立した島の異なる生育環境のもとで独自の進化を遂げ、固有の植物に発展しました。
←ハワイフトモモ(フトモモ科)
ハワイの森を代表する樹木で、低山から亜高山、乾燥した林や湿った森、湿原とさまざまな生育地に広がります。
|
ブリハミア・インシグニス→
(キキョウ科)
カウアイ島とニイハウ島の断崖絶壁に生育し、絶滅の危機に瀕している植物です。現地の植物園により、自生地に戻す努力が行われています。
|
高山植物ギンケンソウもその一つです。カリフォルニアのキク科の一種がハワイにたどり着き、生育地に適応して形態をすっかり変えながら広がったと考えられています。たったひとつの種から3属28種にもなりました。ハワイに自生する植物1332種のうち1284種、なんと96%がここにしかみられないという固有種です。
←「ガーデンアイランド」のニックネームをもつカウアイ島。ハワイの主要8島の中で最も古く、また雨の多い島です。北西部の海岸部には長い時間をかけて侵食により刻まれた深い渓谷が連なります。手前に咲く赤い花は、ハワイフトモモです。
|
■人々に愛されるハイビスカス
ハワイを代表する花といえば、州花にも選ばれているハイビスカスでしょう。1988年、それまでの赤い花にかわり、黄花の野生種ヒビスクス・ブラッケンリッジーがシンボルとなりました。古くは人々の身近なところで装飾や儀式、染料や薬用などに使われ、20世紀にはいると鑑賞用に盛んに交配され、色が鮮やかで花の大きな栽培品種が生み出されました。今日でも街や庭を飾り、人々に愛され続けています。
* ハイビスカスは世界共通の植物の名前(学名)ではHibiscusとなり、ローマ字読みで「ヒビスクス」となります。
|
さて、咲くやこの花館では、ハワイをはじめとする世界の野生種や色とりどりの栽培品種を集めて栽培、展示しています。これからの時期、一年で最も生き生きと花を咲かせます。
皆様どうぞお見逃しなく!
|
|
↑ドゥバウテイア・メンジェシー(キク科)
マウイ島のハレアカラ山に生育する低木です。ギンケンソウと同じ祖先から進化したと考えられ、ときにギンケンソウとの間に自然交雑もみられます。 |
→ハワイにたどり着いた最初の人は、衣食住にかかわる植物をカヌーにのせて太平洋を渡ったポリネシアの人々です。タロイモもカヌーに積み込まれました。ゆでた芋をつぶして作る「ポイ」は、今もハワイの伝統的な主食となっています。
|
←ハワイ諸島を統一したカメハメハ大王。後ろに植えられているヤシは、キューバ原産のその名もダイオウヤシです。
|
当館で見られる
ハワイ諸島の植物 |
|
←ヒビスクス・ワイメアエ(アオイ科)
カウアイ島のワイメア渓谷に生育し、地名から名前がつけられました。葉の下面にはベルベット状のビロード毛があります。 |
|
ヒビスクス・コキオ(アオイ科)
カウアイ、オアフ、マウイの各島にみられます。島によって花の形や大きさ、色に違いがあります。
|
|
ギンケンソウ(キク科)
銀色の毛をもつ葉を剣に見立てて名付けられた高山植物です。十数年に一度花を咲かせ、種子を残して枯れてしまいます。
|
■ハワイ諸島 主要部
|