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梅里雪山
←神山として崇められる梅里雪山、花の宝庫でもある美しい山、地球の温暖化で年々氷河が後退している。

■雲上へのいざない

 植物の豊富な雲南省には、中国全土のおよそ半分にあたる15000種類の植物が分布をしています。標高76.4mの南部の河口県から標高6740mの北部の梅里雪山(メイリーシュエシャン)主峰までのさまざまな環境が多種類の植物を育んでいます。今回はその中でもヒマラヤとつながる横断山脈の高山帯を訪ねてみましょう。

 7月の終り、白馬雪山(バイマーシュエシャン)の頂きに近い礫地のサウスレアの花を目指します。4500mを越えると酸素不足が身にこたえます。高山病を防ぐために2週間前に南アルプスの高峰北岳で慣らしをしましたが、地元のチベット人並にはいきません。花の写真をしきりと撮りながら、ゆっくり登る者にしびれを切らしたガイドは先の方の岩場で眠っています。結局、目的の高山植物にお目にかかれたのは登山を始めて11時間後、下りは1時間、足元も怪しい暗さの中、ジープの運転手さんは心配そうに待っていてくれました。花の海、山にかかる大きな虹、そして次はいなずま…、神秘的な自然が満ちあふれています。

■蝶のようにお花畑を飛びたい

 白馬雪山周辺は、中国の大切な植物保護区です。ところが、実態は人間もヤクなどの家畜も自由にお花畑を通りぬけて行きます。

白馬雪山

メコノプシス・ホリドゥラ

↑白馬雪山の中腹では高山植物が家畜に食べられる ↑斜面のがれ場ではメコノプシス・ホリドゥラが強烈な日光を浴びる。肌は焼け、1日で皮がむけるほど

サウスレア・メドゥサ
↑サウスレア・メドゥサ、白馬雪山にはこの仲間が様々な形態で12種類も

コリダリス・ヘミディケントラ
↑目にしみるブルーのコリダ
リス・ヘミディケントラ(ケシ科)

 それどころか動物は1日中植物を食んでいます。口元を観察していると、あまり植物を選んで食べているようには見えません。地元の人々にとっては家畜の放牧場であり、生活の場でもあるのです。また、すべて食べつくすわけではありませんので絶えることはないでしょう。しかし私たちは足元の高山植物を踏み付けないように細心の注意を払って前進します。

 白馬雪山のある横断山脈を移動していて気づいたのは南西からのモンスーンの影響と複雑な地形で微気象を生じていることです。常に温度が低く多雨のところ、高温で乾燥をしているところ、風のいつも吹くところなどが入り乱れ、これらが植物の多様化をもたらしているのが理解できます。横断山脈のシャクナゲ属が200種、プリムラが100種、リンドウ属110種、シオガマ類216種、コリダリス90種といった種類の多さが物語っています。

 

 白馬雪山付近に広がるお花畑を登って行くと、次々と目新しい高山植物があいさつをしてくれます。イワヒゲ、ヒマラヤユキノシタ、シャクナゲ、プリムラ、ポテンティラ、シオガマ類、リンドウ、フウロソウ、ステレラ、アイリス、アリウム、コドノプシスの仲間、もう少し高地では青いケシで有名なメコノプシス、サキシフラガ、キアナンツス、アンドロサケ、ハハコグサ、エーデルワイス、コリダリスなどの仲間、そしてうれしいことに頂上に近い礫原にはキク科のトウヒレンの仲間であるサウスレアが、独特の毛玉のような姿で寒さに耐えてます。

写真
↑風にはためくラマ経の祈祷旗、経文が書かれ、風は仏法を広めるという。
当館で見られる
雲南の植物たち

写真をクリックすると拡大画像を表示します。←ロードデンドロン・ケレティクム

高さ30cmまでの小型のシャクナゲ

写真をクリックすると拡大画像を表示します。←リンドウ科の
キアナンツス・フラブス
写真をクリックすると拡大画像を表示します。
↑プリムラ・シッキメンシス
(黄色い花)

写真をクリックすると拡大画像を表示します。←サクラソウ科のアンドロサケ・ ブレヤナの花は小さいが花色で目立つ

写真をクリックすると拡大画像を表示します。←ノモカリス・パルダンティナ・プンクテュラタ。

ユリに近縁属で雲南に数種分布

■中国 雲南省北部

地図

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